三重県ゆかりの映画をご紹介する「三重の映画に恋をして」略して「みえこい」のコーナー。
12月24日のbanwago stationでは、三重映画フェスティバル実行委員会の田中忍会長に、1954年に公開された本多猪四郎監督の『ゴジラ』をご紹介いただきました。
最近では『シン・ゴジラ』としてもおなじみ、ゴジラシリーズの第1作。ストーリーの発案からストーリー考案、脚本、ロケを行い、公開までにかかった期間はわずか7か月ほどだったそうです。
当時は映画が娯楽という時代でもあり、こういったスケジュールは当たり前だったとのこと。しかしお話に安っぽさが全くなく、ストーリーが非常にリアル。かつ科学的根拠をベースに制作されたものになっています。
今はCGが当たり前の時代ですが、当時はミニチュアセットで都市を再現したりなど、いかにリアルに見せるか知恵を出し合ったそう。特撮には相当の苦労があったのではないかと思います。
そして、この映画の中でゴジラが「ガオー!!」と小高い山から登場する場面があるのですが、このシーンは鳥羽市石鏡で撮影されました。当時、石鏡地区の300名ほどの人々がエキストラとして出演したそうです。
本多監督はその他にも鳥羽市でいくつかの作品のロケを行っていますが、三重ではなく山形出身とのことで、きっと鳥羽市がお好きだったんでしょうね!
ゴジラ誕生のエピソードが社会的な背景でどのように描かれているのか、当時の技術でどう撮られたのか、鳥羽市でのシーンはどのように撮影されているのか…など、1度『ゴジラ』を観たことがあるという方も、視点を変えながらご覧になってみるのはいかがでしょうか?