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2019.03.19

三重の映画に恋をして~山椒大夫~

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三重県ゆかりの映画をご紹介する「三重の映画に恋をして」略して「みえこい」のコーナー。

3月16日のweekend mixでは、三重映画フェスティバル実行委員会の田中忍会長に、1954年に公開された溝口健二監督の『山椒大夫』をご紹介いただきました。

物語は昔から伝わる「安寿と厨子王」のお話で、森鴎外が大正3年に小説化したものです。幼いころに父母と別れた安寿と厨子王が人買いにあい、山椒大夫の荘園で死ぬまで奴隷のように働かされる…とても怖くて、悲しいお話。

田中絹代が母親を、厨子王を花柳喜明、安寿を香川京子が演じています。

また、厨子王の少年時代を昨年亡くなった津川雅彦さんが演じていて、当時13歳の津川さんの姿が見られます。

この作品のラストシーンは、三重県志摩市越賀にある阿津里浜で撮影されました。ここでは、映画に映る小高い山や島が今も見られるそう。

65年前に撮影された自然が今も残っていますので、阿津里浜に出かけるとタイムスリップしたような感じになりそうですね。

また、『山椒大夫』の助監督、田中徳三さんが晩年を過ごされたのが名張市です。田中監督は市政功労者表彰式で特別表彰を受けられた三重県ゆかりの映画人。

大映で日本映画の黄金期を背負い、大映が倒産した後は「必殺」シリーズ、「子連れ狼」「桃太郎侍」など約1000本のテレビドラマを手がけられました。

三重県ともゆかりの深い『山椒大夫』。こういったクラシック映画をあまり見る機会がない方にも、作品から垣間見える当時の技術や町の風景なども含めてぜひご覧いただきたい作品です。

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