ナビゲーターの北山ヒロトです。
三重県ゆかりの映画をご紹介する「三重の映画に恋をして」略して「みえこい」のコーナー。
6月23日のweekend mixでは、三重映画フェスティバル実行委員会の田中忍会長に、2005年に公開された小栗康平監督の『埋もれ木』をご紹介いただきました。
小栗監督は1981年に『泥の河』でデビュー、今年の春の叙勲で芸術文化への功労を認められ、旭日小綬章を受章されています。
映画の舞台は山に近い小さな町。女子高校生のまちは、ある日、女友だちと短い物語をつくり、それをリレーして遊ぶことを思いつく…という場面から物語は始まります。
鈴鹿市にあったNTT研修所跡で撮影された『埋もれ木』。
そこには20以上のセットが組まれたそうで、周囲6キロもある広大な土地が、映画製作にはとても使い勝手が良い場所だったんですね。
さらに、この作品の製作にあたっては「埋もれ木支援の会」というボランティア団体のサポートが大きな力となりました。
この会は、スタッフ登録者250名、エキストラ出演が延べ2,500名という大規模なもので、小栗監督も鈴鹿市民の方々の応援に喜ばれたそうです。
今回の『埋もれ木』は少々難解な作品だという印象だったのですが、田中さんは“映画の中で説明的なものを排除し、映像とセリフで見る人の感性に語りかけてくる映画でストーリーを楽しむという映画ではないのが小栗監督作品の特徴だと教えてくれました。
皆さんも是非ご覧になってみてください。